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京都と横須賀・あるご夫婦 [歴史]

学生の頃から司馬遼太郎のファンで、単行本を買って読みあさっていました。特に維新の頃の偉人達の話は心躍るもので、彼の流麗な文章にかなり酔ったものです。
その時期を通り過ぎてもう数十年たちますが、依然としてその当時酔いしれた懐かしい場面に向かい合うと、しばし心が熱くなる事があります。そしてつい先日も・・・

最初の出来事は、数年前に移り住んだ三浦半島の浦賀近くにある信楽寺(横須賀市大津)の「お龍」の墓に参ったとき・・・お龍さんは1866年の寺田屋事件で逸話を残し、その後坂本龍馬の正妻となった人・・・図らずも「龍馬が行く」の登場人物の1人に巡り会うことになった時でした。
お龍さんは人物としては余り描写されていませんでしたが、その因縁たるや濃厚に龍馬の臭いを宿した人です。龍馬暗殺の後、各地を転々とし横須賀に流れ着いたとのこと。いまの信楽寺にある墓は、旧海軍の方々が集って建てたもののようです。この信楽寺から自転車で15分ほどのところに明神山(叶神社)があり、ここで黒船が係留されている様子を若い龍馬たちが眺めていたのではないでしょうか。彼女は知ってか知らずか、龍馬の踏み後が残る道筋の寺で眠る事になったわけです。

そして数日前、その浦賀から坂本龍馬の眠る場所を訪れることができました。京都駅から八坂神社を目指し、東大路通を上れば霊山護国神社に到着します。ここにある龍馬の墓は中岡慎太郎と隣り合ってひっそりとした素朴なものでした。坂本龍馬のことは熱く々々語られる事が多く、時には気恥ずかしくなるような文章を見かけることもありますが、しかしそれほど心惹かれる人物なのだと思います。かつて御夫婦だった2人のお墓を別々の時に、別々の場所でお参りしただけですが、浦賀に住んだ偶然が学生時代の熱い思いに結びついて、しばし感慨にふけった寒い京都でした。

年も押し詰まりました。皆様お体をご自愛ください。また、本年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

三浦人

 


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tomickey

来年は小型自転車を持ち込んでご一緒させて頂きます~(^O^)
by tomickey (2007-12-29 02:11) 

POP

おはようございます。
学生時代に手当たりしだいに読みあさっていた
文学小説への思い入れは月日が経ち、
齢を重ねても、色あせないものですね。
作品の背景となった土地を訪ねるのも
楽しいもの・・・
私も行きたいところがたくさんあります。
by POP (2007-12-29 07:43) 

カズ−

来年もまたどちらかでお会いしましょう~♪
by カズ− (2007-12-29 18:26) 

「竜馬が行く」、僕も大好きです。また読み返したくなりました。
来年も、よろしくお願いします。また走りに行きましょう^^。
by (2007-12-30 00:24) 

ドクトルパンダ

お城好きの司馬遼太郎のように、お城巡りも楽しいですぞ!
でも山城は登るのが大変かな?
by ドクトルパンダ (2007-12-30 01:23) 

ちゃわ犬

今年はいろいろと、お世話意なりました
来年もよろしくお願いします よいお年を
by ちゃわ犬 (2007-12-30 16:45) 

tak

私も「竜馬が行く」は全部読みました。

私は四国に行ったとき、龍馬が脱藩した道を
歩いたことがあります。
「かつて、この道を、日本の未来を変えた若者が
歩いたんだ。」と思うと、感無量でした。

が、それと同時に、「同じ道を、なんの用もないのに
旅をしている中年オヤジ(=私です)が歩いている。」
ということに気がついて、生き方のあまりの落差に、
しばし愕然としました。
by tak (2007-12-30 17:17) 

micyu

>tomickeyさん

楽しみでーす。私のDAHONも前2段化計画を推進するべく・・・と思っていたらリアのスポークが2本折れてしまいました(>_<)修理が先のようです。来年もよろしくお願いいたします。

>POPさん

次は河合継之助の長岡に・・・なんて考えています。来年もこり図のお誘いください&お誘いしますのでよろしくお願いいたします。

>カズ−さん

バイク&チャリポタではお世話になりました。来年もよろしくお引き回しのほどお願いいたします。

>akiponさん

正月の初ツーは不参加で申し訳ありません。これに懲りずまたお願いいたします。

>ドクトルパンダさん

お城には興味がなかったのですが、最近とみに興味津々です。是非ご一緒させてください。来年もよろしくお願いいたします。

>murasawaさん

本当にお世話になりました。チャリも手に入れられたことですし、ご近所のポタリング誘ってください。

>takさん

takさんが四国に惹かれる理由の1つが坂本龍馬なんではないかという気がしてきました。そしてお疲れのところコメントありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
by micyu (2008-01-01 21:35) 

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